皆さんに観ていただきたいです。そして、十年前、こんな大変なことがあったんだと知ってほしいです。十年前被災地といえば三陸のことでした。なのに、今、被災地と呼ばれる所があちこちにあります。今、被災地と呼ばれる所で暮らしている方にも、復興途中の方にも、何事もなく無事に暮らしている方にも観ていただきたい。誰かとつながることで、誰かを大切に思うことで、何かに立ち向う勇気がわくのです。コロナ禍の今、誰かとつながるのは難しいかもしれません。でも、この映画で、誰かを大切に思う気持ちを思い出してください。カッパも四家のお地蔵さんも狛犬たちも「すんぺすな」とかけつけます。あなたも私も、大切な誰かのために、「心配しなくていいんだぞ」と、かけだすことができますように。
少しでも穏やかな時間を共有できたら、少しでも気持ちよく過ごせたら、そしてそれぞれの小さな幸せを感じられたらと思って作っています。ぜひ劇場でマヨイガを体験して欲しいです。よろしくお願いします!
「迷う」ことは苦しくつらい場合もありますが、前へ進むには、それでも何かを選び、何かを捨てることを繰り返すしかありません。誰かが迷ったときに、静かに見守り、時には寄り添える本作に登場するキワさんのようなおばあさんになりたいです。
どのキャラも苦心を重ねましたが、楽しくデザインできました。中でもキワさんは、私がおばあちゃん子でもあったので楽しかった思い出を回想しながら作業ができました。時には母、時には父でもあった我が祖母。強さ、弱さ、優しさ、かわいさが同居するよう心懸けました。70'sのヴィンテージジャージを着たおばあちゃんが出てくるアニメはなかなかないんじゃないでしょうか(笑)キワさんの勇姿、是非劇場で御覧ください!
岬のマヨイガはお話をいただいた時に原作を読ませていただき、震災からちょうど10年めに公開と聞き、ぜひ参加させてもらいたいと思いました。この作品で主人公のゆいとひよりはそれぞれに深い悩みを持っていて、話が進むにつれ、徐々に心を開いて本来の明るさに戻っていきます。表情も変化していくのでその辺を意識して作画していきました。ひよりが初めてゆいの名前を呼んで声が出るようになる所で涙が出ました。震災で大変な思いをして、今でも辛い気持ちでいる人達にもこの作品を見てもらえたらな、って思っています。
今回参考となった現地をいかに丁寧に描くかがとても難しかったです。とくに倒壊した建物は汚く見えすぎないようにするのに苦戦しました。点描が多く出てきますので空気感を感じてもらえるととてもうれしいです。
一緒にご飯を食べたり、布団を並べて眠ったり、「一緒に暮らす」という描写が沢山あります。ユイ・ひより・キワさんたちそれぞれが、互いの居場所になっていく過程の暖かさを感じて頂ければと思います。
食べ物の湯気、水面に揺れる光、静かな雨、そういった日々を彩る些細な環境を描写するのも撮影の役割です。美味しいものを食べるとき、きれいな景色に出会うとき、思い迷うキャラクターたちに寄り添うような、優しい空気が描けていれば嬉しいです。
いよいよ公開、おめでとうございます。完成した本編、ちょっとびっくりするくらいにやさしくて温かい作品でした(想像以上でした)。じわっと染みて、でもにっこりしてしまうような。ストーリーはもちろん、アニメーションから、セリフから、色々な所からたくさんのやさしさや愛情があふれ出ていました。ぜひ劇場でこの感じを体感してほしいです。
Staff Comment
皆さんに観ていただきたいです。
そして、十年前、こんな大変なことがあったんだと知ってほしいです。
十年前被災地といえば三陸のことでした。
なのに、今、被災地と呼ばれる所があちこちにあります。
今、被災地と呼ばれる所で暮らしている方にも、復興途中の方にも、何事もなく無事に暮らしている方にも観ていただきたい。
誰かとつながることで、誰かを大切に思うことで、何かに立ち向う勇気がわくのです。
コロナ禍の今、誰かとつながるのは難しいかもしれません。
でも、この映画で、誰かを大切に思う気持ちを思い出してください。
カッパも四家のお地蔵さんも狛犬たちも「すんぺすな」とかけつけます。
あなたも私も、大切な誰かのために、「心配しなくていいんだぞ」と、かけだすことができますように。
少しでも穏やかな時間を共有できたら、少しでも気持ちよく過ごせたら、そしてそれぞれの小さな幸せを感じられたらと思って作っています。ぜひ劇場でマヨイガを体験して欲しいです。よろしくお願いします!
「迷う」ことは苦しくつらい場合もありますが、前へ進むには、それでも何かを選び、何かを捨てることを繰り返すしかありません。誰かが迷ったときに、静かに見守り、時には寄り添える本作に登場するキワさんのようなおばあさんになりたいです。
どのキャラも苦心を重ねましたが、楽しくデザインできました。
中でもキワさんは、私がおばあちゃん子でもあったので楽しかった思い出を回想しながら作業ができました。
時には母、時には父でもあった我が祖母。
強さ、弱さ、優しさ、かわいさが同居するよう心懸けました。
70'sのヴィンテージジャージを着たおばあちゃんが出てくるアニメはなかなかないんじゃないでしょうか(笑)
キワさんの勇姿、是非劇場で御覧ください!
岬のマヨイガはお話をいただいた時に原作を読ませていただき、震災からちょうど10年めに公開と聞き、ぜひ参加させてもらいたいと思いました。
この作品で主人公のゆいとひよりはそれぞれに深い悩みを持っていて、話が進むにつれ、徐々に心を開いて本来の明るさに戻っていきます。
表情も変化していくのでその辺を意識して作画していきました。
ひよりが初めてゆいの名前を呼んで声が出るようになる所で涙が出ました。
震災で大変な思いをして、今でも辛い気持ちでいる人達にもこの作品を見てもらえたらな、って思っています。
今回参考となった現地をいかに丁寧に描くかがとても難しかったです。
とくに倒壊した建物は汚く見えすぎないようにするのに苦戦しました。
点描が多く出てきますので空気感を感じてもらえるととてもうれしいです。
一緒にご飯を食べたり、布団を並べて眠ったり、
「一緒に暮らす」という描写が沢山あります。
ユイ・ひより・キワさんたちそれぞれが、互いの居場所になっていく過程の暖かさを感じて頂ければと思います。
食べ物の湯気、水面に揺れる光、静かな雨、そういった日々を彩る些細な環境を描写するのも撮影の役割です。
美味しいものを食べるとき、きれいな景色に出会うとき、思い迷うキャラクターたちに寄り添うような、優しい空気が描けていれば嬉しいです。
いよいよ公開、おめでとうございます。完成した本編、ちょっとびっくりするくらいにやさしくて温かい作品でした(想像以上でした)。じわっと染みて、でもにっこりしてしまうような。ストーリーはもちろん、アニメーションから、セリフから、色々な所からたくさんのやさしさや愛情があふれ出ていました。ぜひ劇場でこの感じを体感してほしいです。